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最高裁判所第三小法廷 昭和25年(あ)1339号 判決 1952年2月12日

本籍

兵庫県神崎郡田原村西の田原一五三三番地

住居

京都市下京区東洞院仏光寺下る東側仏光寺会館内

店員

長谷川大三

大正一五年一二月一七日生

右の者に対する薬事法違反被告事件について昭和二五年五月一一日大阪高等裁判所の言渡した判決に対し被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人吉川幸三郎の上告趣意(別紙記載)について。

犯罪事実の一部についての直接の証拠が被告人の自白であつても、これと他の証拠とを綜合して犯罪事実全体を認定することは何等憲法三八条三項に反するものでないこと当裁判所大法廷の判例とするところである(昭和二二年(れ)第一五三号同二三年六月九日大法廷判決、同昭和二三年(れ)第七七号同二四年五月一八日判決、昭和二三年(れ)第一四二六号同二四年一〇月五日判決)から論旨は理由がない。

よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 井上登 裁判官 島保 裁判官 河村又介 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎)

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